HopiHopi日記

読書日記(書評 ブックレビュー 読書感想文)に雑記少々。本を読んで、いろいろ考えます。

そうだ、エジプトに行こう!/パウロ・コエーリョ 『アルケミスト 夢を旅した少年』

最近、仕事が忙しくてブログを更新できてませんでした。きっと仕事されてる方はみんな同じ条件だと思うのですが、平日にガシガシ更新されるブロガーさんが多くて感心しきりです。僕も無理のない範囲でがんばります。

 
さて、仕事に忙殺されると、ちょっと現実逃避したくなるのは僕だけでしょうか?旅行に行ったり、雰囲気の良いレストランで食事をしたり、非日常体験を欲するようになるのは僕だけではないと信じたいですが、それって現実的に難しかったりすることも多いですよね。でも読書だったら、そんな非日常が手軽に、そしてドラマチックに体験できます。そんな時は、なるべく現実から遠く離れた物語、特に海外小説がオススメです。
 
そんなお疲れさんに、今回は『アルケミスト 夢を旅した少年』を紹介します。
 
世界的に広く読まれている名著ですから、ご存知の方も多いと思います。僕も何度も読み返していますが、その度に新しい発見がある本で、座右の書にもピッタリです。
 
この本は一言で言えば「自分を信じろ!夢を諦めるな!!」に尽きると思います。仕事に疲れてるのに、松岡修造さんのような暑苦しさ(失礼)はシンドイですが、エジプトを舞台にした童話風の作品からは、不思議と説教草さや暑苦しさは皆無です。
 
羊飼い、なつめやし、砂漠のキャラバン、占い棒、そして錬金術。僕たちはこの物語が遠い異国の、随分昔のお話であることを知ります。羊飼いのサンチャゴ少年は、ピラミッドのそばに宝物が隠されているという夢に運命を感じて、これまで手に入れた全てを捨てエジプトを目指します。
 
僕たちはサンチャゴ少年と共に、地中海を渡り、らくだに乗って砂漠を歩きます。彼が出会うトラブルや不思議な出来事には現実感はありませんが、僕たちは自分の日常の一コマを思い出していることに気付きます。日常から遠く離れれば離れるほど、自分のことがよく見えるのかもしれません。
 
この小説を読み終わった後、アルケミストの秘密を知った読者は、自分に不思議な活力が漲っていることを実感するはずです。自分を信じること、夢や目標に向かって頑張ること、そんな前向きなエネルギーをこの小説は分けてくれます。きっと明日も忙しい一日になるでしょう。でもこの小説を読めば、日常が今までと違って見えること請け合いです。
「僕が真剣に自分の宝物を探している時、毎日が輝いている。それは、一瞬一瞬が宝物を見つけるという夢の一部だと知っているからだ。本気で宝物を探している時には、僕はその途中でたくさんのものを発見した。それは、羊飼いには不可能だと思えることに挑戦する勇気がなかったならば、決して発見することができなかったものだった」(p154~155)
アルケミスト―夢を旅した少年 (角川文庫―角川文庫ソフィア)

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アルケミスト 夢を旅した少年 (角川文庫)

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